tichiki’s blog

共働き夫婦のあれこれと思っていたら子育てと病気がやってきた日々の記録

生きる

骨、内臓への転移はなかった。結果を知らされて、初めて夫の前で泣いた。よかった。治療ができる。
リンパへ大きく転移しているので、ステージ3と全く楽観できない状況だけれど、治療できるのとできないのでは大きく違う。生存率とか余命とか、もういい。わたしは治療して生きる。

娘が胃腸炎になっておしり爛れて、わたし病院の前に小児科へ。その後さすがに緊張のあまり食事をする気になれず、なんとかセブンのお粥を流し込んで出発した。

内臓転移なかった。思わず先生の手を握ってしまった。ありがとうって。若い女の先生でよかった。素直に、一緒に頑張れる。何でもできる気がする。

化学療法の説明を受けた。とにかく人によって副作用が違うらしい。雪の斜面を攻略するように、前傾でルートを進もうと思う。手始めに、脱毛に備えて髪を切った。生まれて初めてのベリーショート。臨戦態勢にはうってつけのスタイルで、とても元気が出た。楽だけど、このスタイルを長く維持するのはお手入れが大変そうなので、いいチャンスだった。伸びずに、近々なくなるんだもの。「どうせならパンクバンドのボーカルみたいに切ったら?」と勧めてくれた夫、グッドジョブ。
適度にくせ毛で、太さも柔らかさもちょうど良くて、手入れが楽でカット映えするいい髪を親からもらったと思っていた。子どもの頃から、髪を褒められていた。まつ毛も長くてマスカラとアイライナーはなくても暮らせる。眉毛もしっかりしてて、すっぴんでも最低限の顔は維持できる。親にもらった一番のお便利パーツを失うのは悔しいけれど、命と引き換えに神さまが持っていくならそれでいい。ちなみにおっぱいはあるかないか分からない程度だったので、さっさと持っていってもらって構わないんだけど。使い終わったし。

髪を切って、たくさん笑って、そうしたらなんだか絶対大丈夫な気がしてきた。家族と、友達と、もっと笑おう。一緒にごはんを食べよう。